年末のご挨拶

2025.12.27 / INFORMATION

2025年も残り僅かとなりました。
年末に際し、今年一年お世話になりましたお施主様をはじめ、私たちのプロジェクトにご支援いただきました多くの皆様に、この場を借りて深く感謝申し上げます。

今年も建築設計事務所にとってはプロジェクトのマネージメントに大変苦労した年であったと思います。建設市場価格の高騰化の中、私たちの事務所も全国各地から設計のご依頼をいただいておりますが、高騰によって事業計画そのものが厳しい状況に追い込まれるプロジェクトもある中、最後まであきらめず私たちにお付き合いいただき、心から感謝申し上げます。

私は常々「施主ファースト」という言葉をスタッフに使います。私たちは何のために建築設計をしているのか。その目的を見失ってはいけません。たくさんの建築設計事務所の中から私たちを選んでいただいた事への感謝を忘れず全身全霊を尽くすこと。その事を深く胸に刻み、挑んでいく姿勢こそが重要だと伝えています。お施主さんから設計に託される期待と希望は計り知れません。その分プレッシャーも多いですが、来年もご依頼頂いている皆様に笑顔をお届けできるよう、スタッフ一丸となって取り組んで参ります。

これまで約10年間に渡り、JIA(公益社団法人日本建築家協会)の活動をとおして、建築文化の向上や建築設計の社会的地位の確立、さらには若手建築家の育成にも注力しながら、JIAの要職を務めて参りました。昨年末のご挨拶では、その要職が終了した事の報告と感謝の意を述べさせていただきましたが、共に歩んで来た皆さんからの要望もあり、この度JIA会長に立候補させていただく事になりました。青天の霹靂とはまさにこの事で、私にこのような大役が務まるのか自問自答を繰り返しましたが、皆さんのご期待にお応えできるよう私自身も未知の世界に挑んで参ります。もちろん選挙ですから勝敗はつきますが、JIAはワンチームです。みんなで議論しJIAの未来を共に築いていきましょう。

建築賞においては、これまで応募する側におりましたが現在、日本建築学会九州支部が主催する建築九州賞や作品選集の審査員、加えて公共建築協会九州地区の公共建築賞の審査員を務めさせていただき、毎年優れた建築作品の発表や見学に立ち会う度に、審査員としての責任の重大さを感じると同時に、建築の力と魅力を感じています。また、九州の若手建築家の育成という観点から創設したJIA九州支部が主催する九州建築新人賞は今年で3回目を迎えますが、これも素晴らしい建築が応募されており、これからの展開が非常楽しみです。

今年は今日で納会となります。歳を重ねるごとに1年が早く過ぎますが、来年もチーム一丸となって新たな挑戦を続け、設計依頼をいただいている方々からのご期待にお応えできるよう全力で邁進して参ります。

皆様、良いお年をお迎えください。

松山 将勝